アメリカで正社員になるまで(第6話 諦めない!)
前回までのお話
ケンタッキー州の会社で行わる最終面接を受けるために、
インディアナ州に到着。レンタカーのアメリカ車と奮闘。
どうにかホテルに到着。さて、面接当日の朝です。
無事、会社に到着するか。。。
嵐のような大雨
面接の日の朝。窓のカーテンを開けると、外は、大雨。
大ショック!
雨の日の車の運転は初めてだからです。それに雨風が強く
嵐みたい!
私は、すぐにフロントに行きました。
とにかく、車の運転方法を確認しなければ。。。
「すみません、車のワイパーの動かし方を
教えてくれませんか?」と尋ねたかったのですが、
悪天候に動揺して、ワイパーという言葉が出てきません。
両手のジェスチャーで、ワイパーを伝えました。
フロント係は、驚きの表情でしたが、事情を説明すると、
私が困らないように、操作方法などを丁寧に教えてくれました。
ヘッドライトも自動に設定。助かった!
これは、早めに出発しないと厳しいかも。。。
迷路に入る...
私は軽い朝食を済ませると、ホテルをすぐに出発しました。
とにかく、車体が大きい。まるで、道路の道幅をはみ出して
走っているような感じ。
おまけに、友達から借りたGPSは、指示がよく分からない。
「5マイルほど先、右折してください。」
次にしばらくして「右折してくだい」という。
そのタイミングを間違えると手前や先の角を曲がってしまう…
GPSの画面が小さいので、何度も何度も間違えては、ルートに戻る。
時々、フロントガラスからGPSの吸盤が外れて、運転席に落ちてしまう…
面接に遅れたら、アウト! 時間に対するプレッシャーで緊張。
住宅街に入ると最悪。10年以上前のGPSです。
住宅街が、迷路となって、出口が分かりません。
GPSなのに、私の現在地を見つけることができないのです(悲)。
時間はどんどん過ぎていきます。でも、
どこまで進んでいるのか、確認できない...
私は住宅街の片隅に車を寄せて停車。
フロントガラスを打つ雨を見ながら、
本当に情けなくなりました(涙)。
はじめての場所、
はじめてのアメリカ車、
はじめてのGPS、
はじめての悪天候…
もうダメ!って声を出しました。
心の中からの声
不思議です。もうダメだって言っているのに、心の中にもうひとり
の自分がいます。突然、声が聞こえてきました。
「落ち着いて!自分を信じて、GPSを信じて、車を信じて!
この車は絶対に目的地に連れて行ってくれるから。絶対に 大丈夫!」
もう後には引き返せません。最後まで最善を尽くすことに決めました。
3時間後、広々とした敷地に会社名のついた建物を発見!
大きな駐車場のある平屋建てのビルです。
面接の20分前でした。
着いた!間に合った!
さあ、いよいよ最終面接です。
続きは第7話です。ここまで読んでいただき、本当に有難うございました。